2015年12月10日

in Taiwan 台湾の高校生をドラフト1位で指名

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 屏東市の私立高校へ国立屏東大学のR教授にお願いして視察をする。文武両道の有名校で、特に野球に関しては台湾をけん引する役目を果たしている。R教授の息子さんも特待生で在学しているそうです。

野球部の監督は元中信兄弟エレファントのプロ野球選手である。台湾では元プロの方でも簡単に高校を指導できるようである。お忙しいなか校長先生に案内されバッテイングの練習を見せていただいた。

いきなり物凄いバッテイングをしていた学生がいたので『あの子が養子にほしい?!』と思い、練習が終わった彼に近づいた。『何歳なの?』と聞く。そうすると監督(日本語が話せます)が21歳!と大きな声で答えてくれた。えっ21歳・・・?。R先生が『彼はこの高校のOBでプロ野球選手です!』と言った。今は台湾プロ野球もOFFシーズンになり、出身高校で一緒に高校生と練習ができるそうだ。この点は日本とは大きな違いである。プロと一緒に練習できる高校生の環境は羨ましい限りである。

台湾には4つのプロ野球球団があり、その中のひとつ、Lamigoモンキーズ(高雄市、屏東市が元の本拠地)の選手である。まだ1軍出場の経験はない。『バッテイングは良いのになぜ1軍に上がれないの?』と聞くと、1軍コーチからはバッテイングは1軍をクリアーしているが、守備面での経験が浅くまだ1軍に上がれないようである。加油!と言って励ました。ドラフト1位で村瀬ファームが指名したいくらいだ。

練習内容はほぼ日本と変わらないメニューだが・・・。台湾の中学、高校、大学は世界でもトップクラスの実力があると思う。プロになると世界的レベルが落ちているように感ずる。元プロが指導しているからかはわからないが、高校生らしさの機敏な動きが伝わってこないような気がする。個人のレベルは高いのだろうが『ダラダラ野球』とでも言おうか、プロの練習法をそのまま高校生に当てはめたような・・・。

どちらかと言えばアメリカ型の自由な練習風景で、日本のような組織野球とは違う。両方の良い面を取り入れているということか。素人が率直に感じたことなのであしからず。

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ここの高校は台湾唯一、日本語を第二外国語として必修科目で取り入れている珍しい高校である。台湾国内の教育関係者に多くの優秀な人材を輩出しているそうで、教育関係の予算やその他の折衝は、直接、国の教育部とできるそうである。村瀬ファームと提携を結んでいるインターンシップも他の学校と比較して、破格の補助金だそうである。あんまりこんなことを書くとまずいでしょうかね・・・。

台湾プロ野球球団のひとつでは選手の半数以上がこの高校の出身者だそうです。ここの高校から大学、社会人へ進みプロとなるようである。前述の彼のように高校からプロに進む選手もいる。全国から中学生がプロを目指して入学するようである。学校の活気が我が身にヒシヒシと伝わってくる。この高校の出身者が日本のプロ野球界へ数名入団しているが、まだ有名な選手は輩出されていない。

日本へ視察の選択肢として、鹿追を選定したいことを校長先生が熱心に話された。時には野球部が海外で対外試合をするようである。ちなみに北海道日本ハムで活躍するプロ野球選手『陽岱鋼外野手』は屏東市の隣にある台東県の出身である。

また昨年大ヒットした台湾映画『KANO』も是非一度見ていただきたい。1931年台湾南部の都市、嘉義市にある嘉義農林高校野球部が台湾代表として、初の甲子園に出場して準優勝した実話の映画である。

『KANO』クランクインMovie   名将、近藤兵太郎嘉義農林野球部監督   『KANO』主題歌・風邪になって〜勇者浪漫

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