30年来の付き合いになるA氏宅に集合して蕎麦打ちの会に出席した。気楽に集まって勝手に蕎麦を打ってわいわいと酒を飲む。最近は打つ回数が減り腕が落ちてしまった。もともとそんなに打っている訳ではないのでそれほどの腕ではないけど。
鹿追産そば粉1、3kとつなぎに小麦粉130gを水700ccほど加えて10分ほどこねる。この量だとのし板からはみ出しそうになる。これを夏冬関係なしにざるでいただく。素材の味がわかりやすい。水加減、湯で加減で味が微妙に変化する。蕎麦打ち評論家の面々は新蕎麦に舌鼓を打ちながら批評に入る。結論から言うと鹿追産の蕎麦は日本一おいしいとなる。全国の蕎麦を食している師匠が言うのだから間違いないでしょう。厳しい気候、有機物の多い土壌、日照時間、適度な降雨など栽培に適した地なのだ。このことを認識している鹿追町民は少ないと思う。日本一はオーバーとしても相当な食味ランクが上位だと予想する。
先日『おふくろさん』という町内の手打ち蕎麦の店が閉店することになった。70代〜80代の農家のお母さんがたが運営してまさしくおかあさんの味だった。おかあさんたちも年齢が高齢になり大変になったようだ。店の跡を継ぐ人を募集していているので町内ではいるとは思うが。鹿追蕎麦の火を消さないでほしいと思う。
新得そばで有名な新得町では、新得高校で蕎麦打ちの取り組みをはじめ高校の選手権や新得そば祭りに出場しているという。今日の新聞で初段位を取得と記事が掲載されていた。地場特産品を守り継続していくためには若い力が必要である。生産から加工、販売へ一体した取り組みが必要なのだ。。。。。。
鹿追そばは特産品としての位置付けを理解してない農業関係者が多いのかもしれない。そば打ち仲間では『にしかみ』の石臼引きの粉に十勝産の黒い田舎そば粉を少し配合すると最高のブレンドができるらしい。そば粉の粒子も関係してくると思うが『にしかみ』の石臼引きはどこでも評判が良い。
鹿追そばまつりで奮闘する80歳代のおかあさんとおとうさんの方々。写真右端は私の妹が嫁いでいるM農場の84歳のじいちゃんです。さすがに我々より腕は確かです。ちなみに大鍋に使用しているガスはバイオガスプラントで生産されたガスを使用している。