2011年9月14日

3年間の実習を終えて帰国

Filed under: 中国人研修生,体験付き修学旅行 — 管理人 @ 10:14 PM

鹿追町ではじめて中国からの実習生として来ていた一期生6人が3年間の実習を終えて帰国することになりました。受け入れ側と実習生お互いに助け合い3年間毎日のように仕事、研修など一生懸命取り組んできました。お互いに感謝の言葉をかけあい3年間の実習期間を振り返りました。20日には中国まで面接を兼ねて私たちも共に旅立つことになっています。

今振り返ると、初めての外国人実習生の受け入れで不安は正直あった。安定的な労働力とは表現できないしそう捉えてもだめで、行政区内には批判する方もおり言葉には気を使った。家族にはいっさい実習生のことについて口外しないように気配りをした。

鹿追農業、特に酪農は規模拡大に伴い先進的技術の導入で多頭飼育になった。あわせて労働力不足問題もあり従業員を採用するようになってから住宅が不足するようになり、農家でも自前で従業員住宅を建築するようになった。現在、農業関係の従業員等の数は100人に近い数字だそうだ。

農協では公営住宅の払い下げを受け改築したり、新築をして対応しています。農協の理事者のなかにも『勝手に規模を大きくして農協に従業員住宅をつくれとはどういうことか!』『建築して空きがでたら!』『民間のアパート経営を圧迫しては困る』のような意見も出てきて簡単には解決しないようです。

外国人実習生についても一般の畑作4品(ジャガイモ、ビート、小麦、豆類)では従業員を雇用する必要性はない。野菜を取り入れることにより雇用が発生するが従業員となると大規模にならないと収益性のこともありどうしても色々な新規作物に挑戦することになる。そのなかには農協が関わりをもっていない作物もありすべて農協に出荷することはできない。その事を批判する方もおられるが前向きに取り組む姿勢になってはいかがかなと思う。

勝手に規模拡大や高収益性の新規作物を栽培していると言われればそれまでだが、そんなことを言ってられない状況がそろそろ目の前にせまってきているのだ。ほとんどの畑作農家は雨が降ると仕事は休みだが、我が農場では雨降りにも仕事をする。現状ではそこまでしなくても十分経営が成り立つので働く必要性がない。逆に雨降りに仕事をする方がおかしく思われるかもしれない。

13年前、「福原」の創業者、福__さんの最後の講演のなかで、今の「福原」があるのは鹿追町農協 Aコープさんのおかげです。と話されていたのが印象深く憶えている。内容はこういう事である。行商から店を構えて順調に商売が進んでいたとき、となりに大きな農協の店舗ができお客さんをそちらに奪われ倒産の危機にひんした。しかし、農協が営業しない夜間と日曜日に営業したところやっとお客さんがもどってきてくれた。農協さんには商売の厳しさと基本を教えてもらったというこである。同じ事をやってもだめでありライバルが休んでいる時も仕事に精を出す努力をしなければならないという事だと思う。当時は深夜まで仕事をして明朝早くに市場へ仕入れに行っていたため寝る時間がなかったそうである。

最後に福__さんが、いまだに日曜日に商売をしないある町の商店街と農_店舗のことをさして「優雅である」と表現していた。危機に瀕していないのである。農業も同じだと感じている。危機になったときあわてても後の祭りになりかねない。。。。。TPP,日中韓FTAが目の前に迫っているのだ。

 

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