我が家から2キロ離れた圃場で大納言小豆をひとりで収穫している。今日もビート堀と行者にんにくの定植作業を10人で行っている。先月いっぱいで5人の台湾人が帰国や次の仕事場に移動してすっかり静かになってしまった。
ここの圃場は大きくえぐれた沢沿いにありエゾシカの一家が生活している。おおよそ1年ぶりの再会になる。昨年はじゃがいもをたらふく食べていたが今年は小豆を食べている。この圃場に栽培しているものは彼らの食材となってしまっている。時々沢沿いに平野へ降りてきたヒグマに狙われることもあり夕方にもなると一人では寂しい場所になる。
3年前にも1頭のヒグマが地元ハンターに駆除され、熊が寝ていた跡もあったことがある。道路沿いに「クマ出没注意」の看板が設置されている怖〜い畑なのだ。中国の研修生はヒグマ(中国では熊は生息していない)を異常に恐れ仕事をするときは特別に注意を払う。昨日は暗くなるまで仕事をしていたので少し脅かしてみることにした。
あたりは薄暗くなり人の顔が判別するのも困難な頃。10人ほどで仕事をしていたのでそんなには驚きはしないだろうと予想したのだが・・・。丁度黒い作業着を着ていたので黒い帽子をかぶり笹薮をかき分けて熊のうなり声をあげながら畑に出たところ、中国の研修生は飛び上がって叫び声を上げながら逃げたのだった。あまりの演技のうまさに本当にヒグマが出たと思ったのだろう最後には泣き出してしまった。これはまずかった。
「お父さんだよ!」と笑いながら言ったが・・・・半信半疑で恐る恐るこちらを見るので熊のお面を取ろうとしたがお面はかぶってなかった。般若の面をかぶって脅かしているうち般若の面が取れなくなった映画があったが。
そんなことしているからコンバインが故障したりして未だに収穫が終わっていません。反省。