2016年9月14日

農業は素人では無理なのか。いやできるはず。

Filed under: キャベツについて,従業員の話 — 管理人 @ 12:05 AM

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7月11日から始まったキャベツ収穫が2ヶ月を過ぎた。9月13日現在、6.8ha のキャベツを収穫済みである。残り2.8haとなった。

7月に帯広市のとある場所でキャベツ部会の役員さんに偶然会った。彼曰く、『村瀬さん今年はキャベツ9ha も栽培して収穫できるんですか・・?』と呆れたような顔つきで質問された。

『収穫機を貸してくれれば、まあ何とかやれる自信はあるけどね・・・。』と言って彼の表情を観察する。その表情は『無理でしょう』と言っているようであった。JAキャベツ部会での会話の一端が彼の表情に表現されていた。

一番の心配事は作業人員の確保である。ワーキングホリデーやインターンシップ生など農業未経験でも人数が揃えば何とか成る自信はあった。春先の農場ホームページでのスタッフ募集で10名近くを確保できていたので、後はいかに指導力が発揮できるかにかかっていた。

ほぼ都会出身の香港、台湾、NZなどの農業未経験の若者たちである。まず女性の爪を見ると伸ばし放題。虫を見ては奇声をあげる。夜遅くまで起きているなど、最初の数日は彼らたちの行動に目をつぶるしかない。それが4〜5日もすれば仕事を覚え、爪は短く切り、先輩から仕事や生活の指導を受け一人前となって行動できるようになる。個人差はあるがそれはしょうがない・・・。

鮎漁をする鵜は鵜匠から怒られると、一生鵜匠の言うことを聞かなくなるそうである。だから親方は怒らず我慢との戦いで、根気比べの指導を強いられるそうだ。人間を鵜に例えるのは失礼かもしれないが、鵜匠の指導方法をマスターしなければならないと感じている・・・・。

私達がキャベツ収穫機、じゃがいもハーベスターを運転して、作業は8人ほどの外国人の若者達。2班〜3班に分かれて同時に収穫作業をする。楽しく仕事ができるように心がけなくてはならない。休憩は一日2回多くしたり、貸し出した車を破損しても怒らず『うわ〜こんなに壊している!』とココロのなかだけで叫ぶ。休日や食事会のプランなどを話し合うのも重要である。

このチームプレーは野球に似ていると思っている。素人集団でも鍛え方で夢また夢の『甲子園』に出場できる可能性もある。1ヶ月もすれば彼らの仕事をする容姿は農業人として立派に大成する風格を備えることになる。農作業の厳しさは認識しているのでアドレナリンの活躍する場面を構築せねば。毎朝、筋肉痛を鎮静する薬品臭が辺り一面に漂う。9月初旬にインターンシップ生が帰国して5人ほどが入れ替わる。最初の2週間ぐらいは農作業になれるのに必死で、鈍っている肉体の改造に時間を要する。その後は何もなかったように鎮静剤の匂いは収まってゆく。こんな繰り返しを4〜5年経験していると理解できるようになる。

ある新聞社の取材で、農業を一言で表現すると質問された。『挑戦と失敗の連続!』そのなかに僅かな成功があればいいではないか。失敗を恐れずに来年も頑張りますか!(今年はまだまだ収穫する作物が一杯残っていました。)

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