北海道、十勝の農業の現状をお伝えしております代表の村瀬です。時々『誰が書いているですか?』と質問されるので。毎日多い時には数千人の方々に現状をお知らせております。あくまでも十勝の農場の一つととらえてご理解ください。
栽培面積12haの加工用キャベツの収穫を終え、収穫機の整備に入る。約900トンのキャベツを収穫するとベルトテンションプーリーなどのベアリング類が錆びて交換しなければならない。約100個のベアリング、オイルシール類を点検、ツバがすり減った樹脂製テンションアイドラプーリーは反対にして使用する。1個2万円が16個使用している。おおよそ30〜50ha使用でツバ部分がなくなる。旋盤があれば製作可能である。
初めて整備する職員は興味津々で『楽しい』と言う。ボルトを緩める、締める方向から教える。ボルトを締めすぎてねじ山がダメになったり、試行錯誤を繰り返しながらの作業になる。せっかく組み立てた部品をはじめからやり直したり、楽しそうに時間を忘れて仕事が進行する。作業機の仕組みや点検方法、不具合の対処法などを知る上で重要な作業である。
キャベツ収穫機の運転を職員が担っている。キャベツを搬送する上下2段のベルトの張り、それを支えるテンションプーリーの調整、根を切断するカッター刃の調整などの方法を熟知すると、機械操作が『楽しく』なる。さらには農業が楽しくなる事に繋がってゆく。さらに発展して『新規就農』に結び付けば『一国の主人』としての実現も可能である。
職員は今月末をもって仕事納めとなり、約2ヶ月の冬休み(有給)となる。冬休みを有効に利用できるように、縛りはない。趣味、旅行、副業アルバイトなど自由に設定している。ある職員は北欧に旅行してハロートークの知人と会い、日本語学校や農場へ働き(就職)に来てくれることを約束したそうだ。ノルウエーなどは北海油田の特需(EUが戦争でロシアから買わなくなったため)で景気良く、自動車はEV車(EV離れ)からトヨタのハイブリッド車に人気が集中して、最終的には日本に移住することが夢のようである。職員達は英語を話せるので親密になるのは簡単である。
私の冬休みは、自分の家が欲しくて正月3日以外はログハウス作りに5年ほど没頭していた。今後、彼らの抱負を聞いてみたいところである。
ワーキングホリデーの外国人はスキー場やカフェ、レストラン(ニセコ、トマム、ヒラフ、湯沢、白馬)など次の職場に旅立つ。来年4月(長芋の収穫)に戻って来てくれる若者もいるので心強い。